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「たとえる技術」を読んだ

せきしろ著『たとえる技術』を読んだ。国語に対するニガテ意識が消えない私が、文章になんとかオリジナリティのあるたとえを入れてやろうと、つい頭をひねってしまうほど、たとえ方の技術がやさしく語られた本だ。

たとえる技術

たとえる技術

 

この本では、「たとえる技術」が、時折クスッと笑ってしまうようなたとえの例とともに語られる。この本を読んで私が強く感じたのは、「たとえって、パーソナルな体験の表現で良いのだ」ということだった。本の中では、共感を得やすいたとえを生むために選ぶと良い題材なども紹介されていたので、一般的にはそのようなたとえ方の技術を磨くとよさそうだとは理解できる。しかし、私はそういった共感を得る技術としての「たとえ方」よりも、そのたとえを作り出す話者の経験などに興味が湧いた。著者せきしろ氏が人生でこれまで見てきたであろう風景、感動したであろう出来事などを想像せずにはいられなかった。そこから作られる、全然おもしろくないたとえ、共感されないたとえ。それでも、何らかの話者の体験が、別の体験とあるポイントで結び付けられた結果として生まれるのがたとえだ。「これとそれを、そんなところで結びつけるのか!」という驚き。世界で初めて塩キャラメルを食べた人が感じたであろう、未知の組み合わせ方の面白さが、私には強く印象に残った。

 

そして、これからは積極的にたとえを使ってやろうという気分はすごく高まった。まるで、ためしてガッテンで「たとえを使うと脳に良い」なんて放送された直後のように、私の中でたとえがブームになっている。

私の国語に対するニガテ意識は、この先まだまだ克服できそうにないが・・・。